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2019年3月27日(水)奨学証書授与式

奨学証書授与式理事長挨拶(平成31年3月27日)

 皆さんこんにちは。理事長の飯塚真玄です。

 まず公益財団法人飯塚毅育英会の事業目的を確認したいと思います。
 学業が優れ、かつ、健全な心身と高い志を持ちながらも、経済的支援を必要とする栃木県内の高等学校及び特別支援学校高等部を卒業した大学生及び栃木県内の大学・大学院に学ぶ外国人留学生に対して資金援助を行い、将来社会に貢献し得る有為な人材を育成することを目的としています。

 当育英会の創設者飯塚毅博士は、今から101年前の大正7年(1918年)7月8日に栃木県鹿沼市に布団職人の一人息子として生まれました。そのため、中学校を卒業したあと、家業を継ぐため、東京の西川布団店に丁稚奉公に行くことになっていたそうです。
 しかし学校の成績がきわめて優秀であったことから、(ここは皆さんと同じです)、担任の先生方の強いあと押しがあり、進学することができたのです。そうして福島高商、続いて東北帝大へと進学されました。東北大学には首席で入学したことから、東京帝大法学部の末延三次教授がつくられた財団から1年間月35円の奨学金を頂いています。
 そのあと太平洋戦争が始まり、昭和18年には陸軍に召集され、2年5か月間、兵役に服しています。復員後は、鹿沼市において飯塚毅会計事務所を開業。租税正義の実現を理想として、苛斂誅求の時代に納税者を守っていったのです。そこで昭和37年には、米国のニューヨーク市で開かれた第8回世界会計人会議に日本を代表して参加しています。この時、米国ではコンピュータ革命が始まっていました。これを知ったことが契機となって、昭和41年(1966年)に会計事務所専門のコンピュータセンターであるTKCを設立したのです。

 飯塚毅博士は、非常に貧しい家の出身ではありましたが、青年時代から那須黒羽町にある雲巌寺という禅寺の植木義雄老師から指導を受けていました。その影響でしょう。飯塚毅博士は「究極の事業は人材の育成である」という信念をもっておられたのです。そこで平成7年12月、栃木県教育委員会の許可を得て、財団法人飯塚毅育英会を設立されたのです。

 この育英会において、昨年までに採用した奨学生の総数は2,019名。この3月末に終了する平成30年度までに給付した奨学金は、総額で24億1,000万円余に達する見込みです。
 また本年度(平成31年度)においては、大学奨学生、つまり本日採用された皆さん方が134名、さらにこの8月には海外留学支援奨学生を15名見込んでいます。また奨学金は本年度の奨学生から月額45,000円を月額50,000円の支給へと増額したことから、総額で約3億3,000万円を見込んでおり、これが実現すると、来年3月末までに奨学生総数は2,168名、支給済み奨学金は27億4,000万円となる見込みです。

 最後に奨学生の皆さんにお願いがあります。

  • しっかりと学業に励み、大学の4年間を無駄にしないこと。どんなに苦しくとも挫折しないこと。
  • 学業においては、専門性の追求だけでなく、教養と国際性を高める努力を惜しまないこと。
  • 飯塚毅育英会の奨学生に求められるルールを守ること。これは奨学証書の裏面を参考にしてください。このあと事務局から説明があるはずです。また卒業後、どんな職業に就いたのか。またどこで働いているのかが分からない。これでは当育英会の社会的成果が評価できないので、OB、OGとなったあとも、たまにはHPから連絡して頂きたいということです。

 以上で理事長の挨拶を終わります。皆さんが健康と幸運にめぐまれ、これから大きく成長発展することを心から祈っております。

以上

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