奨学生の声

Voice

2024年度 海外留学支援奨学生 高芝亮太朗たかしば りょうたろうさん

オークランド大学(The University of Auckland)/ニュージーランド
1.はじめに

2024年7月から2025年7月までの1年間、オークランド大学(The University of Auckland)に交換留学する機会を得ました。本体験記では、留学の動機から現地での学び、生活、そして得たものまで、ありのままを綴ります。自然豊かなニュージーランドという土地で、私は学術的成長だけでなく、人間としても大きな変化を経験しました。

2.留学の動機と目標

私が留学を志した理由は、研究の国際的な視野を広げると同時に、異文化の中で自分の価値観やアイデンティティを見つめ直すことでした。将来的には工学の知識を活かしてディープテック分野で起業することを目標としており、そのために「世界に通用する考え方」や「異文化理解力」は不可欠だと考えました。

3.アカデミックな挑戦
3.1 受講した授業

オークランド大学では、主に以下の科目を履修しました:

・Engineering-Centric Machine Learning
・Computational Techniques and Computer Systems
・Digital Systems
・Machine Learning
・Crafting your Career

特に印象的だったのはキャリア形成の授業です。最終課題として現地学生とビジネス案を練り、現地の企業の経営陣に対してプレゼンテーションを行いました。英語でのプレゼンやそれに向けてのチームでの議論はかなり刺激的で面白かったです。

3.2 研究活動

研究では日本の研究室とオンラインで連絡を取りながらX線画像と機械学習を組み合わせた研究を行っていました。時系列X線動画から対象物の3次元構造を推定するアルゴリズムの開発を目指し研究をしながら、同時に留学を充実させる努力をするのはかなり大変でしたが、今考えると自分自身のマルチタスク能力を鍛えられたいい経験だったと思います。

4.生活面での経験
4.1 フラット生活

住居は大学寮を選びました。3回引っ越しをしたため、フラットメイトはニュージーランド、スペイン、インド、中国など様々な文化的背景をもった学生たちで、夜に一緒に料理を作りながらそれぞれの国について語り合う時間は、まさに「留学の醍醐味」でした。ずっと一緒に住むため当然フラットメイト同士で衝突も起こりましたがそのたびに自分たちでフラットミーティングを開きルールを決めていました。そういったところをしっかりとするのも海外らしいなと感じました。

4.2 自然とアドベンチャー

ニュージーランドは北国と南島に分かれており、それぞれ1週間ずつ旅をしました。南島ではフィヨルドを見たり星空をみたり(実は星空は曇りでみられなかった、、、)数々の湖を訪れました。北島ではロトルアなどの温泉地帯や、蛍のように光る幼虫が無数に光っているワイトモ洞窟などを訪れました。北島では旅行で最大の思い出をつくりたいと秘湯を目指して友達と裸足で大雨のなか走ったのですが、がくがく震えてこれは絶対に風邪をひくと思いながらも、こういった普段絶対しないことを一緒に楽しんでできる友達は一生大切にしようと思いましたね。これは何にも代えがたい思い出です。

他にもオーストラリアに3週間旅行に行き北から南まで大移動したり、フィジーで現地のタクシードライバーと値段交渉したり、旅行の思い出はいま振り返っても青春していたなと感じます。

  • フィヨルド

    フィヨルド

  • 大雨の中走った時

    大雨の中走った時

5.異文化との出会いと学び

ニュージーランド社会は多様性を非常に大切にしており、大学内でも様々なバックグラウンドを持つ学生が対等に議論している姿が印象的でした。留学生も本当にたくさんいました。日本では当たり前だと思っていた常識が通用しないことも多く、最初は戸惑いましたが、次第に柔軟に他者を受け入れる姿勢が身についたと感じています。

また、英語での議論の中で自分の意見を簡潔に伝える力、また相手の背景を想像しながら配慮ある発言をする力も養われました。これは帰国後の研究活動やキャリアにおいても大きな武器となっています。私はもともと人と話すのが大好きなので留学前から友達はたくさん作ろうと思っていましたが、想像以上に現地の学生も留学生も優しく、気づいたら世界中から来た留学生とたくさん友達になることができました。

6.留学を通じて得たもの

この1年間で得たものは数え切れません。語学力や研究スキルはもちろんですが、それ以上に「異なる価値観を持つ人と共に歩む力」「変化を楽しむ柔軟性」「どんな環境でも自分らしく在る力」を手に入れることができました。

また、海外の学生とのプロジェクトや議論を通じて、自分が日本人として何を大事にしているのかも見えてきました。「効率性」「責任感」「調和」といった日本的な美徳を再発見し、それを国際社会の中でどう活かしていけるかを常に考えるようになりました。


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