奨学生の声

Voice

2023年度 海外留学支援奨学生 西川紗生さん

サンウェイ大学(Sunway University)/マレーシア

みなさん、こんにちは!埼玉大学教養学部の西川紗生と申します。私は2022年8月から2023年8月まで、約一年にかけてマレーシア・サンウェイ大学に留学し、学びを通じた「自己成長」を実現してきました。一年の留学経験を以下にまとめます。これから海外留学を志す全ての皆さんにとって、有益な記事となれば幸いです。

なぜマレーシア|留学の動機と目的

はじめに私がなぜ、マレーシアを留学先として選択したのか。その背景について簡単にお話ししたいと思います。海外留学のきっかけは約5年前、高校時代に遡ります。

当時、私は海外経験に全くといっていいほど興味を持たない学生でした。しかし、課題研究やプレゼンテーションには人一倍楽しさを見出しており、それを動機に台湾研究班への所属を決心しました。それからというもの、研究活動におけるフィールドワークを通じて、海外に足を踏み出すことによって広がる出会いやコミュニティ、英語によるコミュニケーションの可能性を大いに知ることになりました。その後も台湾や香港に足を運び、アジア地域の経済的可能性や文化的な彩の豊かさに気づかされました。

この頃から、将来はアジアで活躍できる人材として成長すること、それが私の人生目標となりました。

中でもマレーシアという国は、マレー系・中華系・インド系の三つの民族が共生する多文化共生社会として広く知られています。グローバル化が進む国際社会において、今私たちは多様性、ダイバーシティの理解を求められるわけですが、そのカギを知るにはモデルケースから学ぶことが重要なのではないでしょうか。そう信じた私は、マレーシアでの実践的な学びによって、グローバル化による変動に日本がどう対処していく必要があるのか、こうした課題解決の意味も持ち、留学へと向かいました。

学業とアカデミックな挑戦

私が挑戦した留学プログラムは、マレーシア・サンウェイ大学で2セメスターの学習、そして後半3ヶ月の現地インターンシップを必須としていました。将来東南アジアで働きたい!活躍したい!そうした思いを現実にするためのいわば「はじめの一歩」であったわけですが、現地での学びは多く、毎日が葛藤の日々でもありました。

様々な国からマレーシアを訪れた「同志」との出会いや、現地マレーシア人との繋がりなど、コミュニティを広げることでマレーシア的多文化共生を肌で学ぶことができたと思います。ホームパーティやお祝いごとなどを実際に現地の人に混ざって経験することができたのは印象深い思い出です。

講義で特に印象に残っているのは、新規事業計画を立案するグループワークです。国際政治を専門として学んできた自分にとって、起業家としての精神を学ぶ機会になったのはもちろんのこと、マレーシアを生きる若者と一つの事業アイディアを作成することを通じて、彼らの持つ価値観に触れることもとても興味深く感じました。プレゼンを終えた日に仲間と共に食べた夕食は今でも忘れられない思い出です。

海外インターンシップ|フェムテック業界との出会い

さて、インターンシップではマレーシア・クアラルンプールに位置するフェムテックスタートアップ「LUMIROUS(ルミラス)」にて約5ヶ月間インターン生としてお世話になりました。

留学中、縁あってイベントボランティアに参加する機会があり、その際主催者を務めていたのがCEOの山内氏でした。彼女との出会いをきっかけにLUMIROUS(ルミラス)でインターン生となる機会を得ることができ、多くの学び・そして成長の機会を手にしました。妊活や不妊治療と言ったこれまで縁のなかったコンテンツに初めは戸惑いもありましたが、仲間と共により良い社会を作り上げるというソーシャルビジネスの意義に触れ、自分の将来像を明確化させる貴重な経験となりました。

業務としてはマーケティング・PRを担当し、現地向けSNS・ウェブサイトの運営や日本人顧客向けサービスとしてSEO執筆やSNS運営、イベント企画など幅広い経験を積むことができました。実際にイベントリーダーを務め、広報やマーケティングを先導した現地日本人向けのイベントでは30名規模のイベントを成功させることができました。

留学を志す皆さんへ

“勇気を出して一歩、踏み出すこと”は決して容易な決断ではないと思います。しかし、今ある自分を変えるには、時にその環境を変え“挑戦”することが必要なこともあります。

留学生活は常に挑戦であり、時に孤独を感じることもあります。しかし、それを乗り越える価値がそこにきっとあることでしょう。Try and fail, but never fail to try!

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